鼻歌礼賛詩/まーつん
 
青空の下で歌いたい
防音壁に囲まれた
カラオケボックスの中でなく

往来の真ん中で歌いたい
国会議事堂でも歌いたい
処刑場でも歌いたい
葬儀場でも歌いたい
教室でも歌いたい
職場でも歌いたい

コロシアムの真ん中で
光輝く月面で
古い校舎の屋上で
雨に濡れそぼるマンホールで

怒鳴り声は大嫌い
ひそひそばなしも聞きたくない
泣き声よりも 説教よりも
世界を美しく飾る音

花が開くように
大きく口を開けて
人は歌うべきだろう

キーが外れても関係ない
ガラガラ声でも気にしない
空気なんて読みたくない
歌詞を忘れても問題ない

働きながら

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