未来にむけて/
角田寿星
と背のびをする。
とおくにかすむゴンドラをじっと見つめていた。
ギターが
なりひびく
歌をうたいたい昼の月が灰色にしずんでしまう前に。
1秒後のぼくたちの未来のために。
ひろがりゆくなまあたたかい水の劇場であなたはいつのまにか
斜陽の奥ふかくたたずむマリオネットであった。
ぼくたちは泪の刻印の入ったマスクを
かぶりそして昼の月と手をつなごう。
終わることのないカルナヴァルの弦の余韻に身を投じる。
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