牡丹/ねむみちゃん
よしみさんは普通の女の子でしたが、勉強がきらいで遊んでばかりいました。
そしてお父さんやお母さんに叱られる度に、
「ああ、嫌だ嫌だ。どうにかして勉強しないで学校を良くする方法はないかしら。」
と、そればかり考えておりました。
ある日、どうしてもしなくてはならない外国語の勉強をやっておりましたが、
どうしてもわからぬ上にねむくてたまりませんので外に出てみると、
牡丹が咲いておりました。
「ああ、こんな花になったらどんなにいいだろう。
学校にも何も行かずに、可愛がられる。ああ、花になりたい。」
と思いながら、牡丹に顔を近付けて香を嗅いでみました。
その香
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