昼と白 ?/
木立 悟
がひとつ
水の前で途切れ
曇は斜めに曇を切り取る
不確かな 熱の襞(ひだ)を見る
鱗の蒼
鱗の径
のど削る音
やさしい音
切り取るという
さらに空に 切り取るという
残る行為に満たされるものには
見えることのない白の白
押し戻そうにも
押し戻せぬ色
鉄の風に乗る錆の粒
変化が変化を照らしゆくさま
わたしにはどうにもならないわたしを抱き
数億年後の地と星を見る
そこに在るもの 無いものを喰み
昼という名の
わずかなはざまをすぎてゆく
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