誰が指折り願う日に/邦秋
 
地図を描いてみたり
優しさを隠した声を受けて遥か遠い岬を目指したり

どうにか新しい冬まで こうして嵐のように速く
君と駆け抜けて来たけど 今日は無意識に立ち止まってしまう

 淋しい春が来て  (卒業の色が)
 芽が起き出す前に (色めく前の)
 誰もが願い事    (ラストクリスマス)
 指折り願う日に   (願うのは)
 「もう少しこの夢が続きますように」と
 栞の数だけの 思い出をめくりながら言おう
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