50の瞳の輝き/夏美かをる
 
毎週火曜日
下の娘のクラスにボランティアとして入っている

私が話すつたない英語でも
一生懸命に聞いてくれる
小学一年生の瞳には
一点の曇りも宿っていない

恐らくその瞳はまだ
本当に醜いものをとらえたことがないのだろう
ブルー、グリーン、グレー、ブラウン、アンバー、ヘーゼル…
どの色の輝きも皆一様に美しい

娯楽大麻と同性婚が新たに合法化されたこの国で
この子達はこれからどのように成長していくのだろう?

私には想像し得ない世界観に向かって
この子達はいつか羽ばたいていかなければならない

どうかその瞳の輝きをいつまでも失わないように―
どうかその翼がしな
[次のページ]
戻る   Point(17)