50の瞳の輝き/夏美かをる
毎週火曜日
下の娘のクラスにボランティアとして入っている
私が話すつたない英語でも
一生懸命に聞いてくれる
小学一年生の瞳には
一点の曇りも宿っていない
恐らくその瞳はまだ
本当に醜いものをとらえたことがないのだろう
ブルー、グリーン、グレー、ブラウン、アンバー、ヘーゼル…
どの色の輝きも皆一様に美しい
娯楽大麻と同性婚が新たに合法化されたこの国で
この子達はこれからどのように成長していくのだろう?
私には想像し得ない世界観に向かって
この子達はいつか羽ばたいていかなければならない
どうかその瞳の輝きをいつまでも失わないように―
どうかその翼がしな
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