わたしの森で/
木の若芽
た 戻ってきました
故郷に帰ってきたように
もう胸がぬるんでくる
ああ大銀杏よ やはりたくましい
おおソロの古木よ かわらず風格をまとって
前から願いつつできなかったことを
今日こそさせてください
あなたの斜めに伸びたたおやかな幹に
そっと体を寄せ横たえさせて
その瞬間 何万光年も彼方とここが
わたしの中でひとつになり
初冬の大気と宇宙の空がとけあって
すべてのいのちにとってなつかしいところが
まわりに広がり現れる
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