うすら寒く愛しいあなたの/TAROぱっく
 
気が付けば僕の手に触れてくるあなたはひどい

連れだってゆっくりとただ過ぎていけばいいと思った帰りの足を

楽譜はまだ一枚の半分も来ていないのに

きっかけに躓いて顔は血の気を失せようとしたのに

うすら寒く愛しいあなたの手

背中の神経が張り詰めて

探り当てられた根幹はきっとあなたも無意識なのだろうか

目を伏せたまま表情は視界の影になる

やがて僕らは硬く再会の誓いを当然のように交わして

振り返る意味さえどこか上の空の出来事なのに

きっとそうしなくてはならないように

やがて胸さえ締め付けるように


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