トポロジー/青土よし
 



痛みに目を閉じた朝は
白痴だった電気羊の剥製と共に
世界中の飢餓の残骸となって
瀕死状態の純粋を嬲った
声だけの恋人は
「愛する者」と訳されて
一生分の夢より幻想的な
あやまちを漏らす
やがて辺り一面の鈴懸の木々が
私の美徳を神聖なものへと変えた
感傷が促され
眠りは死をまなざし
花を模した少年は
石畳の階段を上り続ける

秘密が赤く光った
目覚めの瞬間だ
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