夏の死体に埋もれて/ホロウ・シカエルボク
 




膝までの深さの
泥水のプールに
君と潜ってはしゃいでいた
君と潜ってはしゃいでいた


僕たちは19歳で
怖いものなんか何もなかった
僕たちは無敵で
青春は永遠だった


薄曇りの八月に
あらゆる禁忌を犯したね
キンセンカの香りの中で
口には出来ないことばかり


僕たちは19歳で
怖いものなんか何もなかった
僕たちは無敵で
青春は永遠だった


ハシブトガラスが廃屋の窓ガラスの裂目から寝床を物色する夜
シュールレアリスティックピローの上で24色の虹を見て
目が回りそうだって君は言ったんだ
コメディ映画みたいに器用に黒目を操りな
[次のページ]
戻る   Point(12)