角の家/
遙洋
朝
窓をあけて光をあびながら
手をのばして
選んで
引き剥がして
食卓の方向にほうりなげる
皿もいらない、私の食事
清流のなかの食欲が室内にみち
なまぐさい匂いに木目が視線をそらしたとき
そっといつもの引き出しから
安物のはさみをつかんで、またも
窓辺へむかう
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