水の流れ/
瀬崎 虎彦
煩雑さだけが雨に相応しい
耳の奥で小さく響く拍動
夜は誰のものでもなく訪れ
朝は誰のものでもなく再訪する
代価はいつ支払われるのか
おびえるように逡巡し
砂の山を築いては四季を認める
水の流れだけが正直であり
水の流れだけが正確である
証言に立つものは時ばかりか
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