ねむりにつくまえに/あろん
 



深いねむりについたから
なにも気づかないでいたよ
寝坊をしているのかなと心配してたのに
浴室にあたたかな香りを残し
出かけていったんだね

じぶんに何が出来るか
みつけないとって
考えごとばかりしてる
怠け者みたいに思えて
いつもの料理しかつくれない

帰って来たけど扉が閉まる
待ってたらまたねむりについて
気づかない朝かもしれないから
キッチンをそのままに部屋の扉を閉めた
扉の開く音と食卓の音が聞こえる

食べてくれてるんだね
疲れてるみたいだから
そっとしておいてあげよう

それぞれがほっとして暮らす
そうなることを願えばいいのかな
ひとりはさみしいけれど

もっとさみしいことに気づいてるから

ねむりにつくまえに
深くねむることを思う



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