町の、一人/もっぷ
 
淋しい夜明けに
小鳥も来ない
一人の夜明けは
風すら逃げる

しーんと鳴ってる
首都高だけが
静かに冷たく
朝、告げる

荒川横の
ちいさな町の
ちいさなビルに
一人は生きてる

荒川横の
いんちき寺に
父さん眠り
いま一人っきり!


戻る   Point(4)