夜半の雨/梅昆布茶
 
刻まれてゆく季節
夜半の雨は痛みをともなっていた

言葉で綴られる感情には限りがあるのか
ややもて余しているこの存在と日々

ただのスランプなら人生にはいくらだってあるさ
いままでやってきたじゃないか

肩の荷を降ろせない
背負い込むこともできない
彫刻のような街に透き通ってちょっと凍えて

それでも煙草の赤い火にちょっとは
暖められるのだ

いつかは話し合わなければならない現実に
捨ててゆかなければならない塊に
選択せざるを得ない日常に
また会いに行くのだ

そう混沌には慣れているのさ
引き受けるのは自分だって事
もちろん知っているから

またいつものコーヒーを入れて
一息ついたらスターターのキーを回すんだ





戻る   Point(11)