資本/汰介
もったいぶって誠実さを張り上げるお前は
結局は誘惑に負けるお前だ
ならば強がりを言わなければ良いのに
強がりで得した事なんかお前が忌み嫌う世の中以上に無いのに
歴史はその偽物の誠実さを誤魔化す智慧
だって
誠実さなんか面白みが全然ない
全く無い所か
精々自家中毒をもたらすだけ
誠実さなど
人間を容赦なく踏み越える
しかしその誠実さは
いつまでもそれを乗り越えられない全ての人間を魅了する
精々自分自身の発した強がりに気付かずに戦いを挑み
結局はそれに押し潰される
偉人さんは
精々狭い額縁に入れられるだけだと言うのに
所詮何かに救われたい癖に
――自嘲と言えば安心する？
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