粉雪に/
柊 蒼衣
粉雪
白いベールを纏った
氷
掴みたくて
手を伸ばしてみても
そこに在るのは空っぽの手のひら
無限に届かない
その距離には
寂しさが苦しいほど降り積もっていて
吐く白い息が
居場所を見つけられずに
冷たい空気の中 彷徨う
まるで今の私
貴方に好かれたくて
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