蒼い氷/草野春心
 


  肌のきらめきだけで
  月が出ているとわかる夜
  きみの胎が優しく
  蒼い氷をはらんでふくらむ



  白いシーツのうえで
  ふたつの影がみっつになり



  みっつの影がふたつになり
  ふたつの影がひとつになり、
  きみの息に合わせ
  ゆっくりと
  口づけのようにひそかに



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