時間と光の断面/木屋 亞万
空間は光
光は波
波は流れる
目に見えるものすべてが光
光は輝く
光は刺激
天才のことを人間は
輝く星のスターと呼ぶ
光は美しい
光は素晴らしい
すべてを見えなくする闇は
前向きな光の後ろにできる
ありのまま受け入れたなら
解け合って解放される
操作せず堰き止めもせず身を委ね
ともに流れる
流れ切るまで
人間の流れの中で
立ちどまり人であろうと願うこと
それは流動への断絶
堰きとめるものへの負荷は
押し流す強い力を受けるもの
時は切り取れない
光は抜き取れない
人は光になりたいと願う
けれど人は人間で
間を生きる存在で
つまり流れの断面だ
人間は人と人の間を流れ
光のように輝くが
輝き続けることはない
刺激はすぐに流れ去る
輝かぬものこそ普遍に続く
人間はただ連綿とつながり続ける流れだぞ
生きる僕らは断面だ
たまに輝くただ断面
戻る 編 削 Point(1)