不安が消える時/木の若芽
ている
夢から祈りが生まれ
祈りから詩が生まれる
夢見る力こそわたしのすべての源
ひざまずいて土にささやいた
するとみるみる木の芽が頭を出して
むくむく大きくなりはじめた
わたしはもうささやきをやめない
この木が宇宙を支えるほどに成長するまで
小さいものが わたしにはとてもとても大きい
大きなものが わたしにはとてもとても小さい
小は大をはらみ 大は小をつつむ
はらみ つつみ はらみ つつみ
万物はゆらいであたたかい波になる
わたしは世界の何ものでもない
だけど世界を愛していよう
名もないものの愛は 名乗らない愛は
あまねく流れてゆく どんな小さなすきまへも
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