教訓2013/梅昆布茶
 
五千年前の遺跡から発掘されたもの
全身を美麗に装飾されて埋められた子供は
すでに残酷な違和で飾られていたのだ

言葉であえて混沌を表現することは
帰結と終息を孕んで次なる階段をも示唆する

狂気は解決を求めるあまりに逆流した正気なのかもしれない

極東の片隅に浮かぶ美しい国
人々は笑いさざめき手に手に花を持ち
礼節を重んじ学を尊び朝夕の挨拶を喜ぶ

友の為には敵と差し違え親と子の為には心臓をも差し出す
街という街は美しい言葉で飾られて不穏な歌は
子供でさえも歌わない

港には希望という名の船が様々な宝を満載して
時を待たずして入れ替わる権力者の冥土の土産となる

国も故郷も場末のスナックで使い果たしてしまったキリギリスは
もう何も憂えないでただ冬にむかって鳴くのさ

そう今日も黒い鳥が電信柱の上で
僕らの貧しい屍骸を待っているんだもの














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