八年/はるな
八年前から
八年が経ちました
八年
長いのか短いのかわからない
どこまでいってもおなじなのかもしれない
けれど、
わたしを支配しているものはもうすでに、
あきらめだけではなくなってしまった
困惑している、
おろおろしている
でもそれだって、ちょうど一年前と同じかもしれない
ちょうど八年前と同じかもしれない。
八年が経ちました
生きています。
死にたいなと思ったり
ためしてみたり
それでもどうやっても
八年前の淵まではゆけず、
それが、
恐ろしいような、恥ずかしいような、
悔やむような、誇るような、
そしてやはりあきらめるような
八年。
それでも、切っても切っても、
わたし以外には、一度も、なれなくてここにいる。
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