稀故に/ドクダミ五十号
 
早朝だ やがて陽が登るだろう

記憶に 登る記憶があるのだが

それは 過去で何処かで起きる

未来だ 過去と未来は出会うか

やがて 冷たい冬が来るだろう

かつて 訪れた様に静ゝとまた

そうだ あれを作る為のように

大地の 香しい表を空に捧げて

水晶を 束ねた煌きが密やかに

それが 相応しい表現なのだよ

何時か それを最後に見たのは

覆われ 閉じ込めれた美の素地

冷酷な 上面は充分に冷たくて

探すが 切れ間は少な過ぎてね

たぶん 過去と未来が今に成り

眼前に 在ったとしても踏めぬ


遠い記憶の縁から輝きい出る霜柱を 
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