告白/三田九郎
 
て思うんですよ。

もう、目を覆ってしまいたくものばっかり。

本当の本当に

自由に書いていいんだ、

逃げてみろ、

書いてみろ、

叩き壊せ、

飛び出せ、

いくら言ったって

念じたってできないんだな、これが。

書いたものを見返すと、

いたっていなくたっていいような

つまらない人間そのものじゃないかと。

自分というもの、

自由を求めるということ、

その限界をすごく感じますね。

ただ、その限界と向き合っているときというのは、

不快だし、苦しいけど、

それでいて恍惚感があるんです。

心底ぞくぞくするような種類の快感っていうのは、

ネガティブなもののうちにあるんじゃないか

そう思ってしまうくらいで。

だから書くのってやめられない、

僕にとってそういうものなんですよね、

詩って。
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