遺書にはならない足跡 2/セグメント
というやつだ。主治医は週一日からの仕事を勧めたし、友人は、まだ働くのは早いのではないかと私に助言した。だが、週一日で私の希望する職種の仕事は見付からず、悩んでいた頃、派遣会社から週三日で時短勤務の経理事務の仕事があると電話があり、私は飛び付いてしまったのだ。電車での通勤時間は約一時間。遠くはないが、乗り換えが二回、あった。また、徒歩の時間も含めると、もう少しは掛かる。けれども、希望していた経理事務ということ、週三日の時短なら出来るだろうと思ったこと、なにより、もう仕事がしたいと思い悩んでいたことなどが、私にその仕事の面接を受けさせるに至った。
面接したのは午前中で、その日の午後には採用の電話が
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