遺書にはならない足跡 2/セグメント
 
れんばかりになっていた。普通とは何を指すのか私には分からないが、明らかにおかしい状態というのは経験則から言って分かっているので、その状態になった時、一体どうしたらいいのかと泣きそうになっていた。
 この医者には二度と掛からなかった。他にも一人、今の主治医とは別に掛かった医者がいるのだが、この人も私には合わなかった。記憶にほとんどないが、嫌すぎて消えてしまったのかもしれない。

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 今の主治医には、コントミンを処方されている。嫌なことがあっても眠りたくない時はあるのだが、わけが分からなくなって考えが止まらなくなるよりは眠ってしまった方がいいと言われている。私も同意する。今の主治医に
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