遺書にはならない足跡 2/セグメント
で服用していたのだが、それをやめたからだろうか。日中、体が軽くなった。私には合っていなかったのかもしれない。この、「私には合っていない」薬を処方されることがたびたびあり、そのたびごとに、ものすごく気怠くなったり、時には立ち上がることすら困難になったりしたこともあった。この辺りは、医者も手探り状態なのだろうか。
立ち上がることすら困難になった薬の名前は忘れてしまったが、多重人格の治療に役立つものだったらしい。しかし、私には合わなかった。
多重人格だが、この頃では全く入れ替わりが起きず、安心している。それどころか、私の中に誰かがいる、という感覚も薄れつつある。入れ替わろうと思えば今でも出来るの
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