遺書にはならない足跡 2/セグメント
に思う。しかし、恋人にも友人にも言われたのだが、私はひとりではないという。特に恋人からは、「その場にいなくても、俺はちゃんといるから、ひとりではない」と。
最初は、そんなことを言われても、物理的距離が長くあるし、私はひとり暮らしだし、さびしいし、結局はひとりで全部をしなければならず、孤独だ、と思った。だが、そういう現実がある反面、精神的にはひとりではないという現実もあるのかもしれない。きっと、私は恵まれているのだ。
恋人に出会えたのは去年の二月になる。私には友人がいたが、恋人と友人は違うものだと認識した。私は、ようやくひとりぼっちではないと思えた。それでも、以降、やはり孤独感は強い為、ひと
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