遺書にはならない足跡 2/セグメント
れば出来るのかもしれないが、私は人格を切り替える時に自分一人だと怖いので、気心の知れた人がいる時に出来れば限っている。
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自分の部屋が自分の部屋でないように感じる状態は、解離と呼ばれるものだと知った。解離とは心理学用語らしい。私は、またも新しい症状かと本当に辟易したし、更に不安になった。自分の部屋が自分の部屋ではない。何を言っているのかと自分でも思う。半年以上も暮らした部屋が、そう思えてしまう状態というのは、一体どういうことなのだろう。一時的な記憶障害でも起きているのだろうか。
インターネットや書店で仕入れた知識によると、本来の、統合性のある自分から懸け離れてしまっているというこ
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