一人で終わる/テシノ
 
野良猫が歩いていました。
な〜んて言っても
それが本当に野良猫かどうかは
知りません、雰囲気です。
つまり、小汚い猫でした。
後ろ足を引きずっていました。
痛々しくはありましたが
怪我をしている様子はありません。
恐らくもう何年も前の怪我の
後遺症なのでしょう。

しかしそれを見た瞬間、私の子供が
いえ、正確に言えば
私の中の子供の部分が

可哀想、助けなきゃ!

と叫びました。



私は、大人としての私は
過去に散々、道端の小動物を
助けたり助けられなかったりした私は
あの猫は助けなんか求めちゃいないと
なんとなくわかっていました。

けれ
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