君に/桜 歩美
もうこんな真っ白な場所へ想いを綴らずとも
言葉で伝えればわかる年齢になった君に
私からは君に愛を伝える手段がこれしか思い浮かばず
ただひたすらに綴り続けたこの日々を
途中でやめるのかなんて
今まで一度も考えたこともなくて
ただただ走ってきたよ
いつも君の隣りで
君に愛を伝え
そしていろいろ教わった
私が生きている意味を
君が産まれた意味を
この奇跡があることの幸せを
誰にもわからなくてもいい
私のこの思いはきっと言葉にしなくとも
君に伝わっているはずだから
君はちっちゃい
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