君に/桜 歩美
 
もうこんな真っ白な場所へ想いを綴らずとも

言葉で伝えればわかる年齢になった君に



私からは君に愛を伝える手段がこれしか思い浮かばず

ただひたすらに綴り続けたこの日々を

途中でやめるのかなんて

今まで一度も考えたこともなくて

ただただ走ってきたよ



いつも君の隣りで

君に愛を伝え

そしていろいろ教わった

私が生きている意味を

君が産まれた意味を

この奇跡があることの幸せを



誰にもわからなくてもいい

私のこの思いはきっと言葉にしなくとも

君に伝わっているはずだから



君はちっちゃい
[次のページ]
戻る   Point(3)