sweet vanilla/涼深
目を閉じれば
僕を包むキミの香り
出会った頃と変わらない
so sweet vanilla
込み上げる愛しさと
隠しきれない痛みに
何かが、また剥離する
腕の中
無邪気な笑顔のキミは
今、何を考えている?
二人を繋ぐ細い糸は
いつまでも絡まったまま
近くにいるほどに切なさ募る
戻る場所が此処であるならば
その心に僕の居場所があるならば
構わない、と思っていた
拘束力のない約束も
曖昧で不透明な誓約も
キミとなら大丈夫、と言い聞かせて
閉ざしていた視界
僕を包むキミの香り
むせ返るほどに甘い
so sweet
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