リツイート/ホロウ・シカエルボク
僕らが更新されたらきっとなんとかなったんだ
残りの時間を数えることなく
おだやかな返答はきっとずっと隣りにあった
スターバックスの前の呑気な点滅信号は
きっと気まぐれなジョーク以外の
どんなものにも変わることはなかった
少し肌寒くなり始めた街角には
人知れず落ちる涙のようなバラッドがある
今日の街路にはやがて来る雨粒の溜息があり
すれ違う人たちはもう
夜を待っているような顔をして歩いている
僕らのつぶやきはタイムラインのはるか彼方でぷつんと消えて
知らないやつらだけがずっと楽しそうに返信を重ねている
化物みたいに器用な電話を持つことはやめた
結局のところそれは
ただ僕をあらわにするだけだから
戻る 編 削 Point(2)