一昨日の私は明後日の空を想像できない/かんな
できないくらいに小さい。
私は来月で二十八になる。
その事実は常に明日の空を大きくする。
少女と女性の間にある壁のようなものが好きだ。
それが取り払われる瞬間が好きだ。殻を破った感覚が好きだな。
十八で私は殻を破った。二十でまた殻に包まれた。
君は殻の繊維ひとつひとつを剥ぐように接して私を愛した。
愛とはなんだろう。という疑問を抱えている人が好きだな。
なんだろうね。と相槌を打つひとが好きだ。
低気圧が風を吹かせる。流れていく空気が好きだ。
そう気づけば答えが君にあった。
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