少年世界/吉岡ペペロ
 
からっぽの溝に鳥が死んでいた

学校の帰り道

それだけでしょんぼり出来た

世界は知らないうちに壊れていた

世界はこころそのものだった


誰彼かまわず挨拶していた

たぶん頭のおかしな少年だった

いつも不安だった

いつも護られていた

知らない町のお神輿を夕方までかついだ

淋しかった

けれどどうにかこうにかなっていた


からっぽの溝に鳥が死んでいた

学校の帰り道

それだけでしょんぼり出来た

世界は知らないうちに壊れていた

世界はこころそのものだった






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