パスコ/和田カマリ
木々の緑を水面に映す静かな湖のほとり
子どもたちが乗るボートが1艘
桟橋の近くのサンドイッチ屋に到着しました
「いらっしゃい、みんなおなか減った?」
女店主が言うと
「減った。」元気に答える子供たち
気持ちの良い風が吹く
桟橋の上で食べる
サンドイッチはもう最高
うれしい声が湖面に響いていました
悪戯そうな男の子が子熊のウエイターの
背中についているファスナーを引っ張った
「きゃっ。」
現れたのは醜い痣
「見ないで。」
小熊を抱き寄せながら
女店主が叫びました
「悪かったから、私が悪かったから。」
昨日までの記憶を全て
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