木 樹 木/木の若芽
 
「木 樹 木」
               木の若芽


木という美しい存在から発せられる
さらに妙なる空気は
宇宙の真空に似て
静かなのに歌に満ち
陰なのに光にあふれ
少し怖いけれど夢心地


     木は翼をはやし
     天使になる
     空を飛ぶための翼ではなく
     いのちをやすらわせる風をつくるための翼を


鳥と木がひとつになるのも
不思議ではなく
自然なこと
こうして宇宙をゆったりと飛ぶ
白くじゃくが生まれる


          霧につつまれた木が人にくれるもの
          これがいのちの始まりにある愛の原型

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