少年少女/マーブル
 
鳥の真似をしたっていい
だれも見ていないから



一輪のばらの花が沈む
ドロップころがして
廊下から
声がする
優しい憂鬱なわらいごえがする
報われないなら
でたらめに唄えばいい




春の切っ先に憂い
夏には空っぽ
秋に噎せるような自問自答
冬には空欄だらけの答えが在るだろう



まぼろしを抱きかかえ浮かんだ浮遊感
少年少女は風を追いかけた
無我夢中で風を追いかけてた
あらゆる洞窟に風を吹き込んだ朝に
ひきちぎった衝動性
意味なんてない
意味なんてなくたっていい
誰のものでもない存在証明を
燃やした朝焼けの美しいことといったら!







少年少女はマーブルな痛みのなか消えた 
青空を蹴飛ばしに行くために


















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