足元を流れる水の底の色、その地下を流れる/ピッピ
目の前で可愛がっていたくまさんが流されていって
お気に入りのピンクのクロックスは濁流でもう見えない
夢だ、
そう気づいた時には
もうそれは現実になっている
小さなお墓があって
小さなお墓しか用意ができなくて
その中には静謐が眠っている
何もない、ということをうたにしよう
目をつむると見えるのは
カラフルな夢、それともモノクロ
ちぎった花びらを捨てていけば
鉛の兵隊が聖者の行進
処女は捨てたの?と誰かが問う
それに答えられる言葉を持ち合わせないまま
気がつくといつも狂ってしまう
自分ではどうにも出来ない時計のずれ
秒針が1秒を刻んでいるのに
地
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