おゝ、フィーリア/
salco
み
「ひなぎくは何故わたしにさようならを云うの?」
「ライラツクは何故わたしを捕えようとするの?」
燐光を宿したガラスの目をしている
「わたしはずいぶん長い髪をしているでしょう?
そうして夏陽に耀く亜麻色でしょう?
お日さまとお花を差し上げてよ」
お前の可哀想なハムレットの為に泣いておあげ
「水の中でどうやって?
わたしには捧げる泪がありませぬ
水のように、もうわかりませぬ」
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