なだらかな丘の草おおう地面にすわりたい/木の若芽
 
れのない、こだわりのない
光の粒ひとつひとつが
宇宙意識を宿したビッグバンの始まりの種と同じ
この光の粒たちの舞い散る舞い散る
広がりになったとき
自分が遺伝子などではなく 五元素からなっているのだと気づく

     *

木々の下を歩く
草の上にすわる
そのとき心にあるものは
限りない自由と平和
うそじゃない
さあ また木々の下を歩きにいこう
ほら この自由
満ちる鳥の声 枯れ葉の香り
ああ この平和
もう逃がすことがあるだろうか
いいえ いいえ そんなこと

なにもしない幸せ
それをこんなに愛にあふれて感謝して感じる
人としては落ちこぼれでも
草木、または雀くらいの小鳥としてなら
生き生きといのちを謳歌していよう

なだらかな丘の草おおう地面にすわりたい
だれもいなくてもいい
だれかいてもいい
わたしがそこにすわる
それだけでわたしの王国だ


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