なだらかな丘の草おおう地面にすわりたい/木の若芽
 
「なだらかな丘の草おおう地面にすわりたい」
                木の若芽


木の葉と鳥の羽に映し出された
 微妙な彩りの恵みが
 等しく幸いの象徴なことを
 なによりうれしく思う

 すべての色がまじって
 透明になって 虹になって をくりかえして
 宇宙がうたい踊るなかに
 だれがすわってもいい玉座があります

     *

東雲
見つめていればわたしも雲
水面
見つめていればわたしも水
静かに見つめていれば
わたしは五元素にくだけ
ただよい飛び 遊び流れる
消えてゆく有明の月
見つめていればわたしも消える

なんにもとらわれの
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