葬送/ドクダミ五十号
 
どんより色の窓

真っ黒に白い模様の

蛾が二匹

はたはたと舞っている

夕暮れの薄ら暗い窓だよ

秋に死す者

その不吉さを

喪服の様な衣装で表現か

ああ 舞うが良かろう

およそ皆に

寿命はある

弔う者の有る無しに関わらず

不吉な様で実は

私の為に舞ってくれていると

そう思いたい

自らの寿命が私より

短いにも関わらず

雲が一部切れて濃紺に星が見えた
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