ゼロ/マーブル
いっせいに飛び散る鳥が
意識を疎らにしてくのを
待ち遠しそうにきみは
口笛吹き鳴らしながら
なんだか面白そうに
見おろしていた
片耳しか聞こえやしないよきみは心細そうな声で
嘆いていた
私には左腕しか使えないからそれならこうしよう
あのカモメが滑空した瞬間に初めてのハグをしよう
涙をすぐに拭う癖がついたんだ
いつしか忘れてしまっていた大事なことはこぼすことだ
拭ってばかりの誰かや自分にそう伝えたくて
私たちは
きっと
わらっていた
そしたらつられて
あの梟さんも
ブランコに赤い風船が
引っかかっていてそれを
見上げながらPeaceと叫んで
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