暴風雨/朧月
雨と風が共謀して
世界を動かそうとしていた
食いちぎられそうな木々が耐えていた
ヒトがつくったものたちは
ごめんなさいとたおれてた
そこへ小さな四輪が
ふらふらふらふら走ってた
どこへゆくのか知らないが
雨にさからうその様は
いまの私をみてるよで
やっぱりあほだなっておもいました
いかなくちゃ
だけど こわいんだ
ゆくえはいつでも強風で
やさしいときのがめずらしい
雨と風はライバルで
こういうときばかり手をつなぐ
遠くなる四輪は
やっぱりかえる場所へむかってる
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