C'est .... à moi./AquArium
何度もかき消そうとした
浮かんではそのたび
残暑の滲む空に放り投げた
危うさ
すべて不必要の時間に変えて
逃げることすらせず
甘んじた堕落の日々に
差し伸べられていた大きな手も
振りほどこうとした脆さ
だけが私の魅力だったのだろうか
分からないことが
曇り空を連れてきて
いつの間にか
青が消えてく
曖昧なことが
冷んやりした夜を呼んできて
気づいたとき
涙がこぼれて
灰色に染まる
嘘をこころに撒き散らして
その場しのぎ
それだけで
温度を実感できたのに
いま、
氷点下になる
影がのびる
蜃気楼のな
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