大僧正 疾風怒濤するの巻/コーリャ
 
{引用=大僧正は空になった蜂蜜の壺でさえも大事にとっておいて、名もわからない真っ白な花を一輪、そっと刺しておくような優しい方だが、お金は貯めるし、奥さんはたくさんいるし、けっして、聖人ではなかった。

大僧正は空に羽ばたくことができた。翼があったからだし、魔法もつかえるし、なんだったら、パラグライダーを操ることができたが、神様とかべつに信じてないし、聖書とかもべつに煙草の巻紙にしちゃったりするような、ダメプリーストだった。

それでも空が真っ赤になりすぎて、人々が怖がったときは、どうにかしようとし、皆の衆、聞きたまえ!これは世界の終末ではないのだ。おそらく西のトマト畑でヴァンパイアたちが暴
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