ひかりへ還る/もっぷ
きっと生まれて初めて見た色って
ターナーの洪水
まばゆいなか ひかりのなか 空映す青
きっと生まれて初めて知った色って
ターナーの洪水
まばゆい夢 ひかりの夢 母なる海
無から有へと蓄積は始まり
ヒトとしてやっていくうち
もっともっともっと知って
ターナーの洪水は影を潜めるけれど
最初から皆無なわけじゃなかった
最初から無色なわけじゃなかった
最初から罪がなかったわけじゃなかった
最初から何も知らないわけじゃなかった
マンモスよりはるか悠久の時の流れのなかで
マンモスもきっと同じ色知ってた
十月(とつき)十日(とおか)苦しめた人がいて
きっ
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