アウトライン?/empty
 





とけていく和音の

ひびいていく怨嗟の

調律された通路

透明なずれが羽毛のようにあなたの心をとりまく
それは鏡のように豪奢で不穏
痛みはないのに
奇妙な不快感が あなたの身体と馴染まない

無数のシャッター音

耳鳴りのように擦過する

乾いたシャワールーム

砂を踏みしめながら進む

遮光カーテンが肺胞のようにあなたを覆う

風に舞いながら皮膚の内を洗い流し

耳鳴りは已んだ
もう終わりしかないのだろうか
永遠に続く終焉

それだけが、予感
それだけが、予兆

ゼロの音響だけをBGMにするように

それでも
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