風がうたう夜/
朧月
自分の言葉にしか安心できない
眠る前に足で毛布を確かめるみたいに
こそこそ
これはちがう
それもちがうと
言葉をさがしてる
想う風景はあるのに
言葉がでてこない
一人だからかな
おもいあたるのに
ソウジャナイ
否定からはじめては
いきつかない夜です
ひゅるひゅる風がうたってる
きっとかくれてる月も
きいてるんだろうな
そのまま
朝になるんだろうな
ぜんぶうまくまわってる
今日は風の日なだけ
受け入れてねむろう
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